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危ない場面もあった。ただ、それ以上に何度もいい形で迫ったにもかかわらず、結局得たのはスコアレスドローの勝ち点1。今季初のリーグ2戦連続無得点に、木村監督は「点が取れない病気みたいですね」と渋い表情だ。敵地に駆け付けたゴールネット裏のサポーターからも、落胆のため息が漏れた。

 一進一退の攻防だった前半43分、磐田DFがこの日2枚目のイエローカードで退場。「ジュビロさんは後半に失点が多く、後半勝負というのは決めていた」(木村監督)という期待は高まったのだが…。

 14分に小野がGKとの1対1を外すと、22分にドリブル突破から放った狩野のミドル、41分の坂田の決定機も、ともにバーの外。計18本放った“執念”は結び付かなかった。

 10人になった相手は、徹底してカウンター攻撃。スペースが埋まり、やりにくさももちろんあったが「ダイレクトパスを入れたり、ドリブルでもう少し仕掛けたりとかが少ない。そういうのが組み合わさった時にチームになる」と、兵藤は苦言を呈した。

 ただ、前日に上位陣が引き分けるなどしたおかげで、順位は変わらず7位。ACL圏内の3位との勝ち点差も5のまま。「切り替えていくしかない」と木村監督が言うように、前を向くしかない。


木村監督「まだまだ未熟」
◆木村監督ひと言 
 本当にたらればの話だけど、(点を)入れとけば問題ない。そういうゲームが多すぎる。何で硬くなるのか、余裕が瞬時になくなるのか。まだまだ未熟ってことでしょうね。

◆選手ひと言
 FW小野 (右ひざ負傷から3戦ぶり出場)ケガはもう大丈夫。(決定機で)落ち着こうと思っても、その時になると焦ってアイデアが少なくなったりする。もう少し落ち着いてできるようにしたい。

◎栗原、代表対決制す
 横浜Mは悔しい引き分けに終わったが、チーム唯一の日本代表・DF栗原が攻守に躍動。8日のザックジャパン初陣に向けて好調をアピールした。

 特に、代表対決となった磐田・FW前田には、身長わずか1センチ差ながら得意の空中戦でほぼ完勝。「負けたくなかった」と、珍しく闘志むき出しだった。

 4日から埼玉県内で代表合宿がスタート。9月のパラグアイ戦では左ふくらはぎを痛めて途中離脱しただけに、今回への気持ちは強い。「アピールできればいい」と短い言葉に決意を込めた。
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