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 J1昇格を決めた横浜FCが、横浜から戦力外通告を受けた元日本代表MF奥大介(30)の獲得に動いていることが分かった。横浜も年俸を大幅に減額して再契約のオファーを出しているが、横浜FCは攻撃の柱として高く評価。すでに交渉をスタートさせており、来季は横浜のライバルとしてプレーする可能性が出てきた。

 横浜FCが来季を見据えて本格的に動きだした。まず着手したのが中盤の補強。チーム関係者は「打診している。ぜひ来てほしい」と経験も技術も実績もある奥に熱烈なラブコール。すでに交渉を開始し、条件面など詰めに入った。J2東京Vなど複数のクラブが興味を示すが、奥自身は横浜FC入りに前向きだという。

 J2で優勝した横浜FCだが、J1で戦い抜くためには戦力面で不安が残る。今季計30点を稼いだ2トップの城が引退し、アレモンも退団。ベテランと若手の選手層も極端な構成で、高木監督は「補強が必要」と各ポジションでの底上げを課題に挙げる。そこで浮上したのが奥だ。横浜では03、04年とリーグ制覇に貢献し、特に主将を務めた04年は10得点と活躍。中盤でキープ力があり、精度の高いキック力はセットプレーで得点源になる。高木監督はサイドを使った攻撃を理想とするが、奥は中盤の中央でボールをさばくことができ攻撃の柱として期待できる。

 今季はケガなどで15試合の出場に終わり、6000万円(推定)と言われる高年俸もネックとなって戦力外通告。「初めての(0円)提示だったので」とショックを受けたが、今は「来年も頑張る」と気持ちを切り替えている。横浜側は戦力外通告の後、Jリーグの減額上限の30%を超える格安年俸で再契約のオファー。23日の天皇杯準々決勝以降に交渉する方向だが、財政立て直しを優先させた非情なやり方だけに横浜に残る可能性は低い。再出発の新天地は同じ横浜を拠点とするライバルチームになりそうだ。
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