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「横浜ランドマークタワーヘッド」がついにさく裂した。横浜のU―20日本代表FWハーフナー・マイク(19)が、ナビスコ杯柏戦でプロ初得点を決めた。後半13分、DF小宮山の左クロスを得意の頭でとらえ、シュートをゴールに突き刺した。プロ入りした昨年から将来を嘱望されていた身長194センチの大器だが、なかなか公式戦で結果が出せなかった。リーグ・ナビスコ杯通算23試合目での待ちに待った得点を、才能開花のきっかけにする。

 三ツ沢球技場52年の歴史を揺るがすような、高角度のヘディング弾だった。後半13分。DF小宮山のクロスに、マイクはファーサイドで反応し跳び上がった。194センチの身長を、1メートル近い跳躍力が押し上げる。「GKが目測を誤っていたから、ファーで軽く飛んで合わせようと思った」。だがほぼクロスバー(244センチ)と並ぶような高さで、頭がボールをとらえた。誰にも妨げられることなく、豪快にゴールネットを揺らした。

 待ちに待った結果だった。プロ2年目の今季は年始から好調。練習試合や紅白戦でのゴールは、すでに20発近くに達する。だが肝心の公式戦でなかなか結果が出せず、精神的に追い詰められていた。3得点した4月29日の練習試合・青山学院大戦後でさえ「ノイローゼになりそう。何で公式戦ではとれないのか」とむしろ悩みを深めていた。

 苦境脱出のヒントは、父の背中だった。「昔おやじ(元札幌GKディド氏)が朝早くランニングしていたのを思い出した」。毎日早朝7時すぎに練習場に現れ、1人で走り込みを行った。「それ以来調子が上がっていると思う。わが家のDNAには合っているかも」と自分に言い聞かせるように努力を続けた。早野監督も「走っている姿を毎朝見ていた。今日はマイクの得点が一番うれしい」と手放しで褒めた。

 得点後にマイクは、拳を突き上げ豪快なガッツポーズ。その後は吹っ切れたように、体格を生かした豪快な突進で得点機に絡んだ。本来の得点力を発揮し、ランドマークタワーに並ぶ横浜の「新名所」に名乗りを上げた
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