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終了直前の失点はまたも繰り返された。後半ロスタイム2分すぎ、FKの早いスタートから決勝点を押し込まれた。ここ5試合で1分け4敗。そのすべてで後半30分以降に失点している。悔やみ切れないシーンの連鎖に、岡田監督は「(選手が)自信を失っている」と指摘した。
 相手の1トップ対策として今季初めて4バックを採用した。だが攻撃が機能しない。中途半端なプレーが目立ち、ボールの失い方が致命的に悪かった。FW大島は「攻めの形が何もなかった」と力なくかぶりを振った。
 主将松田は言った。「相手の方が負けたくないという気持ちが強いと感じた」。ならば最後に押し切られたのも必然と言わざるを得ない。
 王座奪還に向け、選手は「おれたちは強い」と繰り返してきた。底力は確かにある。松田の敗戦の弁はしかし、その強さも、気持ちひとつでもろさをのぞかせてしまう程度のものだということを示している。
 ゲームメーカー、MFドゥトラが肉離れで長期離脱が濃厚となった。悪循環に拍車が掛かる。岡田監督は「もう優勝などではなく、本来の戦う姿勢を取り戻さないと」と話した。4勝4敗1分け、順位は6位まで下がった。首位G大阪との勝ち点差は9。プライドを捨て、純粋なチャレンジャーになれるか。
(佐藤 将人)

◆初先発も白星飾れず
 GK榎本哲が今季リーグ戦初先発を果たした。
 ナビスコ杯では出場しており、「(感覚は)全然大丈夫」と話した通りの安定したプレーを披露。甲府の執拗(しつよう)なクロス、ロングボールに冷静に対処した。
 榎本達とのポジション争いの末、やっと巡ってきたチャンス。しかし白星を得られず、試合後は「今日は自分のプレーうんぬんではなく、勝てなかったことがすべて。最後に集中させ切れなかった」と悔やんでいた。

◆ドゥトラ長期離脱か
 左MFドゥトラが右太もも裏を痛めて退場。肉離れとみられ、長期の戦線離脱となりそうだ。
 後半31分にサイドを駆け上がっている最中だった。「クロスを上げようとしたときに軸足が滑って足が開いてしまった」とドゥトラ。その場でうずくまり、担架で運ばれた。
 試合後は支えられながらどうにか歩いていたが、「絶対に(肉離れに)なっていると思う」と表情を曇らせた。24日にも精密検査を受ける。
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