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内容圧倒も遠いゴール
 「また勝てませんでした」-。0-1で敗れた試合後、木村監督は悔しさを押し殺すように自嘲(じちょう)気味に切り出した。開幕から公式戦5戦勝ちなしは1996年以来の泥沼。横浜Mが勝てない。

 「今季一番の出来。昨年暮れに浦和に6-1で勝ったときと同じくらい」。指揮官の言葉に偽りはなかった。放ったシュートは今季最多の22本。浦和の選手を自陣ゴール前にくぎ付けにした内容は、圧倒的だった。

 しかし最後まで1点が遠い。後半30分からはDF金根煥をFWに上げ、2バックの超攻撃的布陣でゴールに迫ったが、同36分のMF丁東浩、1分後のDF松田のシュートはいずれも枠をとらえながら、相手GK山岸の好セーブに阻まれた。

 この状況でも「腐るか腐らないかで、この後の結果は変わってくる」とバラバラになりかねないチームを必死でつなぎ止める松田。しかし勝利という薬がこれ以上遅れれば、若いチームにとって致命傷にもなりかねない。

 たった1本のPKで勝利をさらった浦和・フィンケ監督の言葉がうらめしい。「今はスタイルを変え、発展している段階。ミスは仕方ないが、この勝利が大きな自信になる」
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