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横浜Mは後半に攻勢をかけ、1-2の後半26分、田中隼が決めて追いついた。その後も押し込んだが、勝ち越すまでには至らなかった。柏木らの得点で2度リードした広島は後半に失速。引き分けに持ち込むのがやっとだった。

☆大島がプロ初の10得点
 FW大島が自身初となる2けたの大台に乗せるゴールを奪った。

 前半19分。ペナルティーエリア内で、FW坂田の折り返しを受けると、キーパーの位置を冷静に見極め、ゴールへ流し込んだ。2試合ぶりの得点に「坂田とうまく連係が取れた。落ち着いていた」と大島。

 プロ10年目の27歳。開幕当初は控えだったが、定位置をつかむと攻守の軸として飛躍を遂げている。目標に掲げた2けた得点に到達したが、引き分けに終わり「10得点は良かったけど、連勝が続けばもっと良かった。そっちが大事なので」と控えめに話していた


☆修正しないと次はない
 ホームの大歓声を背に、最後の最後まで相手ゴールに迫った。だが、届かなかった勝ち越し点。試合終了の笛が鳴った瞬間、献身的に動き回ったMF河合はピッチにあおむけになっていた。2度追い付いた大健闘とも言える引き分け。だが、河合は言った。

 「悪い流れを、自分たちで変えられるチームにならないといけない」。リーグ戦10試合負けなしでも、それを善しとしない雰囲気があった。

 課題は明確だ。「中盤でのプレスがかからず、後手を踏む形になっていた」(中沢)。新たな課題に直面し、苦しい展開が続いた。5月12日の名古屋戦以来となる2点以上の失点。それも、前半だけで。

 後半、清水、マルケスの両FWを投入し、戦術を修正。150試合出場のDF田中隼が同点となる今季初得点で何とか引き分けに持ち込んだ。

 中沢は試合前に言っていた。「4連勝は勢いで勝っていただけ。本物の力に変えていかないと」。相手チームに戦術を研究され、停滞した時期を乗り越えて今がある。再び壁に直面し、次は何を見いだすのか―。次節磐田戦は3日後に迫っている。「本当の強いチームになるために、修正しないと次はない」中沢は前だけを向いた。
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