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松田、初得点も空砲
 MF松田の今季初ゴールは惜しくも空砲になった。DF小宮山の左クロスをFW狩野が頭で落とし、最後は倒れ込みながら松田。右足でネットを揺らしたが、後半に2分間に2点を失うまさかの逆転負けを喫し、「オレが点を取ったからかな…」。

 DF中沢の復帰により、ボランチへとポジションを上げた初戦で、攻撃面では結果を残した。だが、タレントぞろいのG大阪に中盤を支配され、守備面には課題。「ボールを回されている時の中盤のポジショニングをしっかりしないと」と次を見据えていた。


ひっくり返す力感じず
 「追い付かれた直後で、CKにしたくなかった」というGK飯倉の気持ちが裏目に出た。後半9分、タッチラインを割ろうとしたボールに空中で追いつくと、そのままピッチ内へとトス。待ち構えていたG大阪MF橋本に無人のゴールへと押し込まれた。ただ、この時点ではまだ35分以上の残り時間。大事なのはむしろここからだった。

 しかし、この日の横浜Mに再びゲームをひっくり返すだけの力は感じられなかった。引き気味の相手を押し込みこそすれど、パスは容易に相手守備網に掛かる。後半20分と30分には一気のカウンターを浴び、いたずらに警告を重ねた。「失点して下を向いてしまった」(MF松田)精神面が原因だとすれば、あまりに成長がなさ過ぎる。

 「(G大阪は)足元で制御するところとスピードを上げるところの区別ができていた」。予想外の大雨に技術力、判断力の差を問われたと振り返るのは木村監督。だが、采配(さいはい)にも疑問が残った。後半15、26分にFW坂田、金根煥と前線にターゲットを投入しながら、チーム一のパサーであるFW狩野は坂田に代えて早々に下げた。

 監督が指揮を執って1年足らずなら、選手も大半が20代前半の若手集団。だが、「おれらはまだ成長してる段階」(松田)というフレーズを言い訳にしてしまうようでは、上位は望めない。
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