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勝利を告げる終了の笛が響くと、Jリーグ史上3位となる6万1246人の大観衆の歓声と悲鳴が交錯した。昨季アジア王者を横浜が撃破した。「何よりも勝ったことが大きい。退場者が出ながら全員で守ったことは評価できる」。充実した表情で振り返った中沢が、大一番の主役だった。

 横浜が浦和に勝ったのは、04年12月のJリーグチャンピオンシップ以来10戦ぶり。リーグ戦での勝利となると03年9月13日以来、実に4年半ぶりだった。1メートル87の巨体が壁と化してつかんだ執念の白星。日本代表のDFの要とFWの核。注目の高原とのマッチアップを完全に制した末の勝利だった。

 前半5分、高原の後方からの厳しいチェックが始まりの合図だった。同41分には高原へのタックルでファウルをもらったが、中沢はひるまない。後半7分に高原へのパスを体を前に入れてカット。後半28分には高原からボールを奪った際に逆にファウルを受けた。

 高原へのボールをことごとく寸断し、前を向かせない動きは、試合前からの作戦だった。3バックを形成するDF栗原、田中裕に「高原とエジミウソンは裏に抜けてこないから、前で勝負していこう」と指示。その通りに浦和の2トップに仕事をさせなかった。3日に捻挫した右足首に痛みが残り「ジャンプは基本的に左足で踏み切った」という状態で、若い最終ラインを統率した。

 桑原新監督の采配も光った。小宮山のゴールで先制した9分後の後半24分、FWロニーが2度目の警告で退場。10人の戦いを強いられたが、慌てなかった。実は「いろいろな事態を考えないと」と、3日前の5日に退場を想定した10人対11人の紅白戦を実施していた。その時、ピッチ外にいたのは偶然にも実際に退場したロニー。まさに練習通りの展開だった。

 唯一のゴールも指揮官の思惑通りだった。高い相手最終ラインを崩すため、ハーフタイムに両サイドのMF田中隼、小宮山に低いクロスを指示。小宮山の決勝弾は田中隼の右サイドからの低いクロスが起点。磐田時代の99年にアジア年間最優秀監督に輝いた59歳の知将の戦術眼が光った。

 大黒柱の中沢と、4年ぶりの優勝を託された桑原新監督が引き寄せた3年連続の開幕戦勝利。中沢は「勝つことが大事だった。浦和は横綱だから少しずつ調子を上げていけばいいかもしれないが、うちは最初からいくしかない」と力を込めた。チームの今季のテーマは「復活」。4度目のリーグ制覇へ向け、トリコロールの名門が確かな一歩を刻んだ。

 ≪スポニチMVP受賞≫スポーツニッポン新聞社選出のマン・オブ・ザ・マッチは、数的不利の状況で守備ラインを統率して完封勝利に導いた横浜・中沢に決定。試合後の表彰式で、スポニチ・柴田幸嗣常務取締役からスポニチ購読券1年分が贈られた。
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