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その瞬間、代表発表の会見場はどよめきに包まれた。ジーコジャパン18試合11得点と最も決定力のある久保の落選。指揮官が明言していた「サプライズなし」は覆り、98年のカズ、02年の中村に続く悲劇が起きた。午後4時から会見予定だった日産スタジアムでは、久保のために用意した椅子と花束が居場所を失い、チーム関係者は「頭が真っ白になった」と動揺した。それは東戸塚のクラブハウスでも同じで、選手が「俊輔の時よりショック」「おかしい」と激怒。自らも落選したDF松田も「人のことでこんなに悔しいと思ったことはない」と唇をかんだ。

 「残念です。また落ちたかっていう感じ。今まで練習も試合もいっぱいやってきた仲間たちには頑張ってほしい」。クラブハウスで午後5時半から急きょ開かれた会見でただ1人、久保は気丈だった。普段は無口な男が雄弁に語り、時折見せる笑顔は痛々しかった。

 この日、久保は体をケアするため山形にいた。落選の一報は移動中の新幹線の中。佳奈子夫人(29)からの電話で知った。一昨年10月から椎間板(ついかんばん)ヘルニアの治療に専念し、全国を回って治療を重ねる努力を見てきた夫人は「居ても立ってもいられなくて…」と長女と二女と一緒に迎えに来た。大好きな父親が落選したことを知った長女は「ジーコ嫌い」とショックを受けていたという。

 ジーコ監督は落選理由を「彼は今、完ぺきなコンディションではない。柳沢は?と聞かれたら、骨折から復帰してきた選手は、フィジカル的なものが整えば支障もなく動ける。今、柳沢は通常の形でボールを使って何でもできる状態にある。玉田も小野もそう」と説明。9日のブルガリア戦前に23人を選び、体調面で2、3人の入れ替えを検討。不発に終わった13日のスコットランド戦後、苦渋の決断を下した。だが、久保は本番を見据えたからこそブルガリア戦の“欠場”を直訴した。当落線上であると分かっていれば強行出場も辞さなかったはず。だから歯がゆさが残る。

 「前よりW杯に行けるという気持ちが強かった。でも、この2試合は不安もあった。今年30歳だし、そう簡単にはね。日に日に良くなっている感じはあったけど、監督の考え方だから仕方ない」。16日からは横浜の練習に合流する。「次、試合があるし、マリノスで頑張りたい。代表?呼ばれたら行きますよ。体調が良かったらね」。孤高のFWが見せた精いっぱいの意地だった
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