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移籍を視野に入れていた横浜DF那須がクラブとの直接会談で残留を決意した。契約は来年1月まで残っているが、DFの手薄なFC東京からレンタル移籍のオファーが届いていた。左内転筋肉離れなどでリーグ戦8試合の出場にとどまっていた那須は「必要としてくれるところがあれば考えたい」と興味を示していたが、クラブから「全く出すつもりはない」という慰留を受けて揺れる気持ちに踏ん切りをつけた。
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ブラジル・クルゼイロは公式サイトでFWウェルドンが横浜にレンタル移籍すると発表した。契約期間は6カ月で、レンタル料は20万ドル(約2400万円)。ウェルドンは1メートル87の大型FWで、過去にはアルナスル(サウジアラビア)、ソショー(フランス)などに所属。今年のブラジル選手権はスポルチでプレーしていた。横浜はMFマルクスが7月いっぱいで契約満了となり、外国人枠が空いていた。
横浜は課題の決定力不足どころではなく、フィニッシュまで持ち込めなかった。CKは12本あったがシュートは今季ワーストの6本。後半13分にFW大島のヘディングがワンバウンドでバーを越えたのが痛恨だった。公式戦4試合ぶりの失点となったGK榎本は「きょうは戦う姿勢が少なかった」と反省。MF河合が出場停止となるアウエーの次戦は、根本からの修正を余儀なくされた。
横浜GK榎本が30日の大分戦に強行出場する。24日の大宮戦で左太腿を負傷。26日の検査で「2度(中度)の肉離れ」と診断されたが、この日の紅白戦に出場した。2月には左脇腹を骨折しながら開幕戦から出場。「肋骨骨折のときより痛いけど、無理やりくっつける」とテーピングも施さずに臨む。榎本の奮闘で最近6試合は3失点。鉄人GKが気合でゴールを守り抜く。
U―20日本代表のFWハーフナー、DF内田、香川の3選手が25日、30日開幕のU―20W杯のためにカナダへ出発した。前日出発した18人は現地に到着して練習を開始。7月1日の1次リーグ初戦スコットランド戦に向け、いよいよ本格的な準備に入る。

 FW森島とポジションを争うハーフナーは出発前「ベンチでも先発でもできることをやる」と力強く語った。身近な先輩が絶好の手本になる。横浜FW坂田は03年のU―20世界ユース選手権(現U―20W杯)に出場。準々決勝の韓国戦では途中出場ながら2得点を挙げ、2―1の逆転勝利に貢献。通算4得点で得点王にも輝いた。「坂田さんには“最後まで何が起こるか分からない”と言われた。僕も負けないように頑張りたい」。先輩の“訓示”を胸に、カナダでの爆発を誓った。
ファンと選手のコミュニケーションを深めるため、横浜は8月1日に客船マリーンルージュに乗っての花火クルーズを開催する。FW坂田、MF吉田、DF栗原ら、7選手がエスコート役となり、船内でふれあいの場を持つ。チームは海のイメージが強いが、船上でのファンサービスは初めて。担当者は「海賊船のようにしたい」と内装にも趣向を凝らす予定。料金は2万5000円で定員196人。29日から一般発売開始。
1人の選手の加入が、横浜伝統の堅守をよみがえらせた。首位のG大阪の攻撃を全員で必死に抑えた。G大阪が昨年5月から続けてきた39試合連続得点の終了を告げる笛が鳴る。ピッチには、今季リーグ戦初出場の松田が立っていた。

 今季1試合平均2得点のG大阪で9ゴールの相手FWバレーへ送られるパスを、随所でインターセプトした。松田は「ガンバは強い。勝ちたかった」と話したが、相手エースに決定的な仕事はさせなかった。

 満を持していた。昨年末の左ひざ手術で今季は出遅れ。センターバックを栗原に奪われ、ボランチへの挑戦も失敗した。出場したのはナビスコ杯の1試合だけ。栗原の出場停止でようやく巡ってきたチャンス。なんとしても結果が欲しかった。

 同じように出場機会に恵まれない鈴木、マルケス、吉村、清水、マルクスの名前をアンダーシャツに刻んで臨んだ。「頑張っているヤツらの気持ちを入れたかった」。前半はファウルやハンドでピンチを招いたが、ハーフタイムに那須にビンタをさせて気合を再注入。元日本代表がプライドを捨ててピッチに立った。

 松田とセンターバックで今季初のコンビを組んだ中沢も、安定したプレーを見せた。昨年4月のG大阪戦では4失点。目を真っ赤に腫らしたあの日から14カ月後の完封にも「0―0で満足しちゃいけない」と話したが、借りは返した。

 チームはリーグ戦最近7試合で4得点。早野監督が掲げる攻撃サッカーが機能しない中、守備の健闘は大きなプラス材料だ。小村、井原ら代表を支えるセンターバックを生んだ横浜伝統の堅守。その系譜を継ぐ屈強な2枚のセンターバックが、横浜の反撃ののろしとなる。
首位のG大阪を迎え撃つ横浜は、DF中沢佑二主将(29)が“雪辱”に燃えている。「どこを見ても穴がない。ゼロに抑えるのは相当厳しいが、90分間、前線から走り回れれば」。昨年から39試合連続得点中の相手に対し、完封のイメージまで膨らませている。

 昨年4月のホームでの対戦は3―4で敗れた。J200戦出場の節目の試合だったが、先制点と決勝の4点目を自分のミスから許し「力のなさを感じた。言い訳が見つからない」と目を真っ赤にした。その悔しさは忘れていない。3大会連続出場となるアジア杯の目標を聞かれても「今はノーコメント。まずはバレー」と相手の強力FWを封じることしか頭にない。

 DF栗原が出場停止。センターバックはリーグ戦今季初出場となるDF松田とコンビを組む。「強いチームとやれるのが楽しみ」というパートナーとともに、中沢が爆発的なG大阪の攻撃力を封じ込む。
9試合ぶりの出場となった横浜の田中裕が2分で結果を出した。1人少ない10人で1点を追う後半40分、左サイドバックではなく慣れない左MFで登場。42分にゴール前の混戦で倒れながら右足を出し、相手GKのO・Gを誘った。バスに乗り込む直前までJ初ゴールと思い込んでいたが、O・Gと知ると「どっちでもいい」と苦笑い。6日のU―22日本代表のマレーシア戦では3バックの左で出場。ポリバレントな男が貴重な勝ち点1をもたらした。
ゲーム主将を務める千葉のDF水本が、横浜戦でのDF主将対決に闘志を燃やした。代表合宿では横浜DF中沢と一緒に食事する機会が多かったそうで「“次は主将対決だな”と言われた。意識してなかったけど、チームとして勝ちたい」と話した。高さの中沢、速さの水本とタイプは違うが「学ぶことはいろいろある。練習でもよくプレーを観察していた」。チームは16位に低迷しているが「ナビスコ杯決勝の気持ちでやる」と決意を語った。

 ≪早野監督 ピッチ上で猛ゲキ≫横浜の早野監督が練習後、ピッチ上で決起ミーティングを開いた。選手のモチベーションを上げるため「もう1度頑張ろう」と約25分間、熱弁を振るった。1日には斎藤新社長が就任。約2週間のインターバルを挟んでの千葉戦は、12位と低迷するチームの仕切り直しとなる。早野監督は「アグレッシブに行く」と前線からのプレスを徹底させ、斎藤新社長に白星をプレゼントする。
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