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今季でセルティックとの契約が切れるMF中村俊輔(30)の横浜復帰が、大きく前進した。1日、都内で中村の代理人を務めるロベルト佃氏が、横浜との初交渉に臨んだ。推定年俸1億5000万円の2年8カ月契約という基本条件とともに、さまざまな点の確認作業が行われた。初めての話し合いは円満に進み、合意へ向けて大きく進んだ。今後も交渉は続くが、順調ならば来週中にも合意に至る見込み。21日の浦和戦(日産ス)へ向け、「横浜中村俊輔」の誕生は秒読み段階に入った。

 条件面では、海外クラブからのオファーが大きく上回る。セルティックから年俸3億円、契約年数は本人の自由という好条件を受けた。いつでもJリーグに復帰できるという、中村にとって最も望ましい条件でもあった。また、あこがれのスペインリーグでも、エスパニョールなどから好条件を出された。横浜は条件面で劣るものの、中村の必要性などを説いた。背番号は横浜入団時やセルティックでつけていた「25」を用意。経費を節減して、獲得資金をひねり出すなど、クラブ全体で復帰を期待する姿勢を強調した。

 交渉を終えた佃氏は「今、本人は日本代表でのプレーに専念している。我々としては彼をバックアップするだけです。今は、コメントすることはありません」と慎重に語った。ただ、かねて中村は金銭的な条件だけでなく、実力がピークのうちに横浜へ戻り、古巣に恩返しすることを重視していた。初交渉が円満に進んだことで、今後は一気に決着へ向かいそうだ。

 横浜は現在リーグ13位と苦しい位置にいるものの、アジアチャンピオンズリーグ出場権を獲得できる3位以内、さらに優勝もあきらめていない。ルーキーFW渡辺ら若手も、中村の加入が飛躍の契機となる可能性を秘めている。横浜、さらにJリーグ全体が待ち焦がれていた瞬間が、いよいよ近づいてきた。
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