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U-16(16歳以下)日本代表が、アジアの頂点に立った。日本は前回大会準優勝の北朝鮮に前半2点をリードされたものの、後半にMF柿谷曜一朗(C大阪)FW端戸仁(横浜ユース)のゴールで同点。延長後半8分、15分にMF河野広貴(東京Vユース)が連続得点し、MF小野、FW高原ら「黄金世代」でアジアを制した94年大会以来、12年ぶりの優勝を果たした。

 これが「新黄金世代」の強さだ。前半に2点をリードされても、日本は焦らなかった。中盤のパス回しでゲームを支配。クロスボール、ワンツーパス、ミドルシュートと次々に北朝鮮ゴールを襲った。「必ず追いつける。自分たちを信じろ」という城福監督の言葉を信じて、後半12分にチーム唯一のプロ選手、柿谷がゴール。同33分には柿谷のスルーパスに途中出場の端戸が走り込んで追いついた。

 延長でも勢いは落ちなかった。後半8分、途中出場の河野がMF水沼主将とのパス交換でゴール前の密集を抜けて決勝ゴール。終了間際には再び河野が加点した。大会直前追加招集された男が見せた、土壇場での大仕事。「リトル・サムライ」たちは、トロフィーを手に喜びを爆発させた。

 大会を通じ、日本はアジアに驚きを与えた。テクニックのある中盤は、大会の公式HPにも「ゴールデン・トライアングル」「ファンタスティック4」とまで紹介された。大会MVPに輝いた柿谷や水沼主将、山田、岡本らのテクニックは地元ファンをも熱くした。

 「ここまで来たら、絶対にトロフィーを持って帰ろう」。最初の目標のW杯出場権を獲得してから、城福監督は繰り返してきた。過去に唯一アジアを制した94年大会の「黄金世代」は、99年のワールドユース準優勝を経て、シドニー五輪、W杯、欧州移籍と日本サッカーを引っ張ってきた。城福監督は「来年のU-17で自分たちのサッカーが世界でどれだけ通用するか楽しみ」と話した。アジア王者として臨むU-17W杯。新しい「黄金世代」が、世界へと飛び出す。
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