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前線の軸になってほしいのに…。横浜は宮崎キャンプで7日、今季初実戦として九州大学選抜と練習試合を行い、新機軸4―3―3システムを初試行した。だが、大学生相手に結果は0-0。鍵を握るFW鈴木が、早野監督の意図に反してサイドに流れがちになるなど、ちぐはぐさが浮き彫りになった。

 両サイドバックの田中隼、小宮山が20本以上のクロスを上げ、攻め続けた。なのに、肝心のゴール前中央に選手がいない。頼みの主砲は相手3バックの横後方に流れたままだ。同監督は前半から「鈴木を中央に」と指示を送り続けた。改善されないと、前半30分すぎには、いったん右FW坂田と位置を入れ替えもした。それでも結果は出ない。後半30分すぎ、しびれを切らした早野監督が立ち上がる。「タカユキ(鈴木)を動かさず、軸にして真ん中で頑張らせろ!」と声を荒らげた。

 早野監督は「3トップは横一線ではなく、中央が高い位置を保つことで、連係が初めてうまくいく」と、主砲が最前線に張り続けることが戦術の「軸」と話す。さらに両サイドバックが攻撃参加する分、クロスを中央でシュートに結び付けないと、カウンターから失点する悪夢も待つ。

 一方で鈴木の持ち味は幅広く動き回ること。本人も「サイドに流れても悪いことはない」と、あくまで本来のプレーを貫く気だ。指揮官と主砲の考えが一致しないまま、新生マリノスは船出した。このままでは掲げる「攻撃サッカー」は絵に描いたモチになる
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