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横浜が守りきれない。3-1とリードして前半を終えながら、後半18分にMF山瀬功治(27)が退いたところからリズムが乱れ、2失点して引き分けに終わった。ホーム2試合で何と7失点と、伝統の守備が崩壊している。開幕から3節を終えて白星なしはチーム史上ワーストの13位と低迷した01年以来。優勝奪還を誓ったシーズンは、早くもがけっぷちに立たされた。

 負けに等しい引き分けだった。試合後、本拠地のスタンドにあいさつする選手の表情は硬く、うつむきがちだった。前半を3-1。開始から2分でMF狩野が先取点を奪うなど、終始いいリズムを保っていた。今季初勝利を目前としながら、守り切れなかった。

 選手交代からリズムが乱れた。後半18分、トップ下の山瀬に代えてMF長谷川を投入した。長谷川がボランチに回り、兵藤がトップ下へ上がっていった。

 木村監督 山瀬はドリブルが多く、なかなかリズムを作れていないように感じた。兵藤を上げることでリズムを作りたかった。

 結果は、監督の意図とは反対に出てしまった。前半から握っていた主導権が、スルリと逃げていった。DF中沢が言った。「後半からバランスが崩れてしまった」。一方、同じ時間に交代で入った柏FWポポに同点ゴールを奪われた。結果論だが、はっきりと明暗が分かれる選手交代だった。

 木村監督 アーリア(長谷川)もいいプレーをしたし、采配ミスだとは思わない。

 伝統的に守りが堅いチームで、昨年も順位は9位ながら平均失点は約0・941とリーグ3位だった。今季は3試合で7失点。しかも、ホーム2試合で全失点を喫する異常事態になっている。開幕戦後、選手だけでミーティングを開き守備の意識を確認し合うなど対策を講じ、前節の清水戦、この日も前半はいいリズムだった。しかし、ちょっとした契機から乱れる。チームの若さが、今は悪い方向に出ている。

 修正点について、山瀬が言った。「結果が出ないということは何かがある。偶然ではなく、何かしら理由があるはず。それを考えた方がいい」。原因は何か。対策が遅れるほどに、優勝奪還の目標が遠のいてしまう。
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