横浜Ｍ３連勝！６３０日ぶり首位！！

マグロンが絶叫する。マティウスとフェドロ。２人の愛息の名が刻まれた両腕を力強く突き出した。パルメイラス時代、得点する度に繰り返してきたパフォーマンス。興奮が絶頂を迎えた。１―１で迎えた後半１１分、ＦＷマルケスのクロスを受け、右足でシュート。左隅に突き刺さった逆転弾が横浜Ｍの３連勝を大きく引き寄せた。

　開始１分で失点するという苦しい展開。「何とかなるだろうという雰囲気で試合に入ってしまった」と岡田武史監督（４９）は振り返る。開幕２連勝が生んだわずかな気の緩み。しかし、思いがけないビハインドでもチームは踏ん張り、それをボランチのマグロンが後押しした。前半１３分にゴール前のこぼれ球から頭で同点とすると、後半には逆転弾も叩き出した。

　Ｗ杯南米予選での招集歴もあるマグロンはドイツ本大会でのブラジル代表入りをあきらめていない。チームで結果を出せば、インターネットなどを通じて母国にも伝わる。「今も４０人くらいのリストの中に自分の名前もある。代表に戻るのは自分の夢だ」というブラジル人は意地の３戦連発で強烈にアピール。通算５得点は得点王争いのトップタイの数字だ。

　０４年６月２６日の鹿島戦以来、実に６３０日ぶりの首位に立った。３試合で１０得点２失点という数字も驚異的。だが、シーズンは始まったばかり。「今は首位だけどまだ先は長い」と主将のＤＦ松田。指揮官の危ぐする「慢心」を切り捨てＶ奪還への道のりを一歩ずつ突き進む