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◆岡田監督のコラム「ふっと ライフ」
 いよいよ4年に一度のW杯がドイツで始まる。
 日本でもメディアを中心に盛り上がりを見せてきている。そのほとんどが、W杯全体というより日本代表に関する話題である。そして気が付くといつの間にか、論理的根拠もなく「絶対負けられない戦い」とか「当然勝たねばならない」などの言葉が躍りだす。
 山本七平の「空気の研究」という著書の中に、太平洋戦争に突入することを決めた御前会議では米国と戦う不利を科学的、論理的に訴えても、「そんな気持ちだから勝てない。日本が負けるわけがない」という非科学的、非論理的な「空気」が軍部によって醸成され、誰もその「空気」に逆らえず戦争突入が決まったとある。
 私も98年のW杯の時に経験があるが、また始まったなという感じである。日本人は、この「空気」に流されてしまうところは、戦争突入のころと何も変わっていないのかもしれない。
 評論家や解説者も「非国民」になりたくないため、皆明るい笑顔で「絶対1次リーグ突破はするでしょう。彼らはやってくれると信じています」と同調する。
 そして、その不条理な「空気」を背負って戦うのは、現場の監督選手である。
 ここではっきり言っておく。日本の力は、客観的に見て同じF組の他の3チームを上回ってはいない。
 ブラジルが優勝するかどうかは別だが(私は優勝しないような気がしている)、今大会最強のチームである。クロアチアとオーストラリアは日本と同じぐらいの力か少し上かもしれない。そういう意味では、日本にも十分チャンスがあるとも言える。
 鍵を握るのは、初戦のオーストラリア戦だ。この試合、日本がボールをキープして攻め、オーストラリアがプレッシャーをかけ、ボールを奪って早く攻める、という展開になるとまずい。先日のドイツ戦のように守備から入り、速攻またはセットプレーでの得点を狙うべきである。それで、オーストラリアから勝ち点1でも取れれば、ブラジルに負けてくるであろう第2戦でのクロアチアは、攻めにきてくれると思う。そうすればクロアチアには個人で局面を打開できるほどの選手はいないので攻め切れず、日本がカウンターで勝つことはそれほど難しくないと思う。
 要は、戦い方をチームとして徹底できるかどうかだと思う。ジーコは選手に自由を与えているようだが、全員が成熟したブラジルのようなチームならいざ知らず、今の日本のレベルではそれでは徹底できないだろう。
 後は強烈なリーダー、つまり中田英が全体の意思統一を図る可能性がある。私は、最後には彼が勝ちたいがためにリーダーシップを発揮すると予想している。
 今回1次リーグを突破したら、まずよくやったと称賛してやらねばならないと思う。そして、前回2002年はそこで満足してしまったが、今回はもっと上を目指すモチベーションを持ってくれるだろう。
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