横浜ハーフナー・マイクがＪ２福岡移籍へ

福岡がＪ１復帰へ向け、横浜ＦＷハーフナー・マイク（２０）のレンタル獲得に動いていることが２８日、分かった。リトバルスキー監督が２４日、横浜市内のホテルで本人と面会。関係者によれば、主力としての起用を約束するなど、熱心に獲得意思を伝えたという。

　ハーフナー・マイクは１９４センチの超大型ＦＷで、最高到達点３メートル超のヘディングが武器。今年はＵ―２０日本代表としてＷ杯にも出場した。だがクラブではサブとして短時間の起用が主だった。福岡は出場機会を求める有望株に目を付け、今年夏にもレンタルでの獲得へ動いていた。ＦＷアレックス、リンコンが今季限りで退団濃厚ということもあり、新主砲として期待している。

横浜ＦＷ鈴木が戦力外、Ｊ数クラブが打診

横浜が２６日、元日本代表ＦＷ鈴木隆行（３１）に戦力外通告をした。０２年Ｗ杯でも得点を挙げた鈴木は今季開幕前、横浜ＦＣに移籍した久保の後釜としてレッドスターから加入。だが、ゴール近くで得点源としての働きを期待するチーム側と、豊富な運動量で前線をかき回す動きが持ち味の本人との間でギャップが生じ、出場機会を失った。それでも腐らず、まじめな練習姿勢を貫いており、Ｊ数クラブからすでに獲得の打診があるもよう。

　また同日、ＤＦ吉村光示（３１）とＭＦ吉田孝行（３０）も戦力外通告を受けた。吉村は今季出場なしだが、吉田は２１試合に出場。人もボールも動くサッカーをチームに根付かせ、４月から９月にかけての１０勝６分け３敗の快進撃の原動力になっていた。

横浜「大リーグ式」で敵サポーター集客だ

横浜が「大リーグ式チケット販売」で、敵サポーター大量集客を目指す。１０日のホーム鹿島戦で、相手クラブに入場券販売を委託する方式をテストする。販売価格の２割近い手数料を払い、相手の持つ充実した地元販売網を利用。販売大幅増が期待される。

　これまでは「相手サポを呼び込んでは不利になる」とされ、アウエー側集客は避けられた。だが斎藤社長が掲げた「２０１０年に集客１００万人」という目標に対し、今季は残り２試合でいまだ通算約３６万人。集客伸び悩みに、クラブは意識を変えた。

　関係者は「よく集まった川崎Ｆ戦でも、アウエー側は６０００人程度。浦和戦でさえ、１万５０００人程度しかこない。それ以上に自軍サポを呼べばいいだけ」と言い切った。両軍サポーターがスタンドを埋めてこそ「劇場効果」が期待されるとの見方もあり、「タブー」を破る。

　販売システムや「どの層がどれだけチケットを買う」といった販売データの共有は、米大リーグで成功している。Ｊでは新しい方式だが、成功の公算は高い。同関係者は「来季以降はこちらも販売網を貸したい」と話す。お互いに集客がアップすれば、Ｊリーグの「１０年に集客１１０万人達成」という目標も近づく。

　ホーム最終戦の２４日新潟戦に向けても、新潟との販売委託交渉が順調に進んでいる。優勝・降格ともに可能性がない横浜だが、集客力のあるクラブとの２試合は、来季の本格導入へ向けた絶好のテスト機会だ

水沼が横浜最年少デビュー

上々のデビューだった。横浜ユースのＵ―１８日本代表ＭＦ水沼は、甲府戦の後半３７分に途中出場すると、直後の同４０分にはゴール前のスペースに突入。「クロスボールに大島さんが競っていたので、後ろにこぼれ球が来るかと思った」。もくろみ通りのボレーは、わずかにゴール右に外れたが、いきなり迎えた決定機に会場が沸いた。

　さらに同４２分、スルーパスでＦＷ大島の決定機を演出した。飛び出したＧＫに防がれたものの、大島は「もうちょっと僕の足が速かったら…。最近あのスペースに走っても、パスが出てこなかった」と視野の広さに驚く。早野監督も「右足キックの精度は彼の持ち味。クロスを磨いて、ベッカムのようになってほしい」とうなずいた。

　クラブ史上最年少、１７歳と２４７日でのＪデビューにも、試合後の水沼は父の貴史コーチに「そんなに緊張はしなかった」と打ち明けた。大器を十分に感じさせながらも、本人は「惜しくても、点を取れないと意味がない。もっと練習します」と満足はしていなかった。

横浜の新戦力候補に仙台ＦＷロペス

横浜が来季の新外国人候補として、仙台のブラジル人ＦＷウェリントン・ノゲイラ・ロペス（２８）をリストアップしていることが２２日、分かった。０１年のリベルタドーレス杯得点王で、ケガで辞退したが、ブラジル代表候補に名を連ねたこともある実力者。０６年から加入した仙台でも、ＦＷやトップ下でプレーし、２年間で２６得点と活躍した。１８６センチの体格を生かした抜群のキープ力で、サポーターからは「不沈艦」の異名で親しまれていた。だが今季限りの退団が決定的。国内での実績のある外国人選手を探している、横浜の獲得候補として有力になった。

横浜ＭＦ乾が決意の丸刈りで巻き返し誓う

横浜ＭＦ乾が決意の断髪式で巻き返しを誓った。１１日の練習後。ＤＦ中沢らの手を借り、クラブハウス内で１０センチほどに伸ばした髪に、思い切りバリカンを入れた。１０日ナビスコ杯川崎Ｆ戦でプロ初先発も、見せ場なく４５分間で交代。ふがいなさに涙も流した。そんな反省の意味も込め、約３ミリに刈り込んだ。

　目撃した同僚たちは「途中はザビエルみたいだった」と苦笑した。断髪途中の頭頂部のみ短く刈った姿で放置され、そのまま昼食をとる姿で周囲を爆笑の渦に巻き込んだ。早野監督は「みんなやさしいね。いじって吹っ切れさせようとしたのでは」と目を細めた。

　乾は丸い頭をなでながら「前回は何も収穫がなかったので、次こそ持ち味のドリブルで仕掛けたい」とキッパリ。指揮官も１３日の第２戦での起用を示唆した。決勝進出へは最低でも２得点が必要。天才ドリブラーが流線形の頭部で、風と川崎Ｆ守備陣を切り裂き大量点を呼び込む。

横浜大島が“川崎山脈”攻略に自信

川崎Ｆキラーが「人間山脈」を攻略する。ナビスコ杯は今日１０日、準決勝第１戦の２試合が行われる。横浜ＦＷ大島秀夫（２７）は、川崎Ｆとの山形時代からの相性の良さを生かし、公式戦６戦ぶり得点でチームを決勝に導くことを誓った。会場の日産スタジアムには、日本代表オシム監督も視察に訪れる。得意のヘディングとポストプレーで、１７日エジプト戦での代表入りもアピールする。

　ゴールの「鉱脈」は知り尽くしている。この日の練習後、大島は平均身長１８５センチの大型３バック「川崎山脈」攻略法の存在を示唆した。「Ｊ２でも対戦しているし、当時からの選手も多い。どう崩そうというのはある」。自信の裏には相性の良さがある。山形時代（０１～０４年）には、０２年から３年連続通算５得点。練習試合で２得点を挙げたこともあった。

　「相手は確かに大きく、空中戦は強い。でも、大きければいいってもんじゃない」と豪語する大島。今季も川崎Ｆの急所を突くことで「山脈」から、ゴールドならぬゴールを掘り当ててきた。５月のホーム戦では、足元でのボール処理に手間取るＤＦ陣に激しいプレス。ＧＫへのバックパスを奪い得点した。もちろん、相手の土俵でも勝負する。８月の再戦では、高角度ヘディング弾でゴールネットを揺らした。

　チームのピンチに、ひと山当てる必要性も感じている。クラブはリーグ戦３連敗中。川崎Ｆ戦の前売り券も、わずか１万枚強しか売れない不人気状態に大島は「とくに今回はホームなので、何としても勝たないと」と表情を引き締めた。オシム監督も会場を訪れる一戦は、自身の代表入りへのアピール機会にもなる。同杯優勝と、初の代表入りの「ダブル大島効果」で、離れたファンを再び引き寄せる

横浜ＤＦ松田が川崎Ｆ戦で先発復帰へ

横浜ＤＦ松田が川崎Ｆ戦で先発復帰する可能性が高まった。この日の紅白戦で、主力組の最終ラインでＤＦ中沢とコンビを組んだ。「何でもっと声が出ない！」と激しく周囲を鼓舞するプレーで無失点。「今はレギュラーじゃないから、いつでもゼロにこだわらないと」とモチベーションの高さを見せた。早野監督は「マツも乾も、今のチームの良くない流れを変えてくれる力を持っているから」と期待を寄せた。

横浜乾がプロ初先発ほぼ確実に

帰ってきた天才ドリブラーが、横浜を６年ぶりナビスコ杯決勝に導く。この日の紅白戦で乾は主力組に抜てきされ、ＦＷや攻撃的ＭＦとして、得意のドリブルで攻撃の起点になった。「動き方を改善しないと」と反省したが、プロ初先発をほぼ確実にした。

　スランプを脱出した。途中出場した３月の横浜ＦＣ戦で、ドリブルで数人を何度も抜き去るド派手なデビュー。だが逆に「何人抜いても、最後はパスやシュートが止められてしまう」とプロの壁にぶち当たり、４月には出場機会を失った。休みのたびに故郷滋賀に帰り、少年時代の恩師らに相談した。筋トレも始め、体重を３キロ増やした。

　それでも、一時「封印宣言」したドリブルへの思いは消えなかった。練習終了後のピッチで、１人ドリブル練習する姿は横浜の風物詩。早野監督は「だいぶ良くなってきた。直前で右足首をねんざしたが、本当は９月の浦和戦で先発させるつもりだった」と言う。乾は「今度こそ点に絡むプレーを」と意気込んでいた。

横浜ＤＦ松田がナビスコ準決勝で復帰か

左ひざじん帯損傷で離脱していた横浜ＤＦ松田が、全体練習に部分合流した。８月２６日の広島戦で負傷。全治８週間の診断を受けていたが、ボールを使ったウオームアップには参加できるまで回復した。「１００％の状態にならないと、監督はつかってくれないとは思う。でもできればナビスコ杯優勝のためにチームの力になりたい」と意気込んだ。早野監督も「１０月初旬には実戦に戻れる見込み」と、１０月１０日ナビスコ杯準決勝川崎Ｆ戦での戦線復帰を示唆した。