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渡辺が早くも10点目
 貴重な先制点はFW渡辺が決めた。後半14分、FW坂田の右クロスに中央で右足を合わせ、「坂田選手が相手を引きつけてくれて、いいパスをくれた。決めるだけでした」。開幕戦のプロデビュー弾から、これで早くも公式戦10得点目だ。

 山瀬が挙げたチーム2点目にも、右クロスにニアでつぶれてチャンスを広げた。課題といわれていたポストプレーや守備面でも徐々に進境をみせており、「まだ満足していない。いいプレーをして結果を残すことを続けていきたい」と話していた。(日産ス)
連係向上見えた2点目
 2点目はチームの連係向上がうかがえる1点だった。DF田中の右クロスにニアでFW渡辺が相手を引きつけ、逆サイドに流れたボールをMF狩野が折り返す。決めたのは、最後にゴール前に入ったFW山瀬だった。

 「ニアで1人がつぶれたり、ゴール前に3人目が入っていくのはクロスを入れる時の基本。あの場面ではそれぞれの場所に人が入っていくことができた」と振り返った山瀬。雨で滑りやすいピッチコンディションを考慮し、「トラップが流れるのが嫌だったので」とダイレクトシュートを選択したのも、頭脳派の山瀬らしいファインプレーだった。

このメンバーでやれる
 6月のナビスコ杯1次リーグを好内容の連勝で締めくくった。だが、戦力のそろわない手負いの相手がほとんどで、手応えをつかみ切れていないのも本音だった。この日の浦和はリーグ戦3位。「ちょっとした巨人」(DF栗原)との対戦は、まさに試金石の一戦といえた。

 立ち上がり30分までは守勢に回った。だが、粘り強く守って最後の一線を割らせず、「ゴールに直結するプレーはなく、脅威はなかった」とGK飯倉も余裕十分に振り返る。木村監督の戦前の見立て通り、浦和の運動量はそこから激減。後は横浜Mの時間だった。

 後半14分にルーキーFW渡辺の公式戦10得点目となるゴールで先制すると、同20分には「背番号10」FW山瀬。DF田中の右クロスをMF狩野が折り返すと、ゴール前中央、ダイレクトで左足を合わせ、エースの存在感を見せつけた。

 「ここ数試合、チームとしてやろうとするサッカーが明確にできてきている。きょうの試合でもそれが出せて、結果につながった」(山瀬)。ミナト横浜をイメージした青と白のストライプ、開港150周年記念の特別ユニホームを身にまとい、確かな手応えを得ての再出港だ。今なら胸を張って言っていいだろう。このメンバーでやれる、と。
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2得点に絡む活躍
 FW渡辺が2得点に絡む活躍。同点の前半44分、MF兵藤のパスを右スペースで受けると、そのままペナルティーエリア右まで持ち込み、DFとGKの位置を冷静に見極めて勝ち越しのミドルシュートを決めた。
 同31分にも同じような位置からシュートを放ち、山瀬の同点ヘッドを生んだ。「シュートまでの形が良かったので、あとは打つだけでした。お互いの距離が近くなっている」と連係向上にも手応えを感じている。
 ”苦手”アウェーでもこれで2戦連発。一戦ごとに成長をみせるルーキーは「シュートには自信があるんで、そこまで持っていく回数を増やしたい」と次の課題を挙げていた。


胸張って吉報待つ
 前半27分に大宮MF藤本のシュートがDF松田の左足に当たり、自軍ゴールを割る。だが、気勢をそぐような不運な立ち上がりにも、「ベテランの自分が下を向いていてはダメ」と松田。むしろこの1点が、横浜Mの攻撃に火を付けた。
 同点弾は失点の4分後だ。FW山瀬、MF狩野、FW坂田ときれいにつないだボールを、ペナルティーエリア右からFW渡辺がシュート。GKがはじいたところに山瀬が頭から飛び込み、ネットを揺らした。これで主導権を握ると、前半終了間際には渡辺のシュートであっさり勝ち越した。
 7年連続の決勝トーナメント進出には「勝つしかなかった」(狩野)この試合。気温30度を超える悪条件にも最後まで足は止まらなかった。終盤にMF水沼、長谷川、田代と若手を続けて投入すると、勢いは加速。大量24本のシュートを放ち、木村監督も「5、6点は取れた」と不満を漏らすほどの圧勝劇だった。
 これでグループ首位に立った横浜Mだが最終節に試合がないため、1次リーグ突破の行方は浦和、広島の結果に委ねることになる。ただ、連勝で自らの戦いを締めくくり、「やるべきことはやった」(松田)と選手の表情はすがすがしい。胸を張って、吉報を待つ。


DF松田(OGは)当たれと思って足を出したら強く当たりすぎた。失点しても前を向いた気持ちが勝ちにつながったと思う。

MF狩野 点を取られる前も形がつくれていたし、すぐ返せた。(3点目は)GKが前に出てきていたので(狙った)。入って良かった。

FW山瀬(得点は)目の前にボールが転がってきたから。それよりも(渡辺)千真のシュートまでいく流れが良かった。
渡辺、敵地初ゴール
 FW渡辺がアウェーで待望の公式戦初ゴールを挙げた。後半0分、DF田中の右クロスに頭で合わせ、貴重な追加点。「裕介(田中)がいいクロスを上げてくれたんで」。事実上、試合を決める1点だった。

 リーグ戦で5点、ナビスコ杯でもこの試合までに2点を挙げていたスーパールーキーも、なぜかここまでアウェーでは無得点。「早く取りたいと気になってたんで。取れてよかった」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

全力投球し天命待つ
 前半26分に新潟の司令塔・MFマルシオリシャルデスがこの日2枚目のイエローカードで退場。どちらに転ぶか分からなかった試合の流れは、これで一気に横浜M側に傾いた。

 攻め続けた末に訪れた待望の先制点は、同38分だ。FW山瀬がタッチライン際で相手DFに1対1を仕掛け、ゴール前へ絶妙のラストパス。「0・9点は(山瀬)功治さんの点」と得点者本人も振り返る通り、最後に詰めたMF兵藤は、右足ヒールでわずかに角度を変えるだけでよかった。

 後半開始早々にFW渡辺の公式戦アウェー初ゴールであっさり追加点を挙げると、同32分にはDF田中がダメ押し弾。途中押し込まれる時間帯もあったが「ゴールやアシストより自分の仕事は完封」(田中)と守備陣も最後の一線を割らせず、2カ月前のリーグ戦で苦杯を喫した相手にきっちりと雪辱してみせた。

 これで勝ち点を8に伸ばし、グループ2位に浮上。最終節に試合のない横浜Mは、1次リーグ突破には「次に勝っても他力本願」(木村監督)の状況に変わりないが、この日の試合のように相手の自滅はあり得る話。兵藤は「自分たちのできる最高の試合をして、結果を待ちたい」と最終戦となる次節の全力投球を誓った。


☆コメント
MF兵藤(先制ゴールは)普通にけるとキーパーに当たると思ったので角度を変えた。(今季公式戦初得点に)ホッとしたけれど、もっともっと点を取らないといけない。

FW渡辺(立ち上がりのゴールが目立つが)チームとしても最初の分は前からプレスに行くことになっている。きょうは前半からいい形でボールに触れていた。

DF田中(左クロスに詰めて3点目)コミ(小宮山)がボールを入れた時点で(ゴール前に)入ろうと思っていた。あそこに入れるか入れないかの差は大きい。
優位な展開で再び悪癖
 「最後にこんな結果が待ってるとは思いもしなかった」(FW坂田)。それはスタジアムに集った誰もが抱いた感想だったろう。後半9分までに2-0とリードしながら、その後に続く3失点で勝ち点1を拾うのがやっとの結末。イレブンは降り注ぐ雨とブーイングをただ、ぼうぜんと浴び続けた。

 4-3-3の新システム移行後、4戦目。上昇の兆しは見えた。これまでは中央に密集していた坂田、山瀬の両ウイングが、左右に大きく開くことでサイドに攻撃の起点をつくった。守備の連動性も向上し、中盤でボールを奪う場面が増加。前半の大分のシュートは2本と、フィニッシュまで持ち込ませなかった。

 前半29分、MF狩野のヒールパスに抜け出したFW山瀬が左足で先制。後半9分には自陣で奪ったボールをしぶとくつなぎ、右スペースの山瀬へ。ドリブル突破が相手DFのファウルを誘い、PKで追加点も挙げた。問題はここからだ。

 「2点リードして、展開としては優位に進めなきゃいけないのに、押し込まれてしまった。その結果の3失点」(山瀬)。守り切ろうとして中途半端に下がってしまう「悪い癖」(木村監督)がまたも顔をのぞかせ、死にかけた相手を勢いづかせた。それはリーグ第3節・柏戦でも見た光景だ。案外、戦術やシステム以前の深刻な”病”なのかもしれない。
Jリーグ1部(J1)横浜Mの斎藤正治社長(59)は13日、今夏の獲得を目指しているセルティック(スコットランド)の日本代表MF中村俊輔について「(獲得は)厳しいと言わざるを得ない」などと見通しを話した。経済情勢の悪化により、獲得資金の捻出(ねんしゅつ)が難航しているという。

 横浜Mは当初、昨オフの獲得を目指していたが、約5億円(推定)とされる移籍金捻出にめどが立たずに断念した経緯がある。セルティックとの契約が切れる今夏は移籍金がかからなくなるが、経済情勢がその後、悪化。「状況は好転していない」という。

 2004年以来のリーグ制覇を目指す木村監督は、チーム統括本部長時代に自らスコットランドまで足を運ぶなど、地元横浜のスター獲得を熱望。一方の中村も、早くから日本復帰なら古巣である横浜Mと明言しており、両者の思惑は一致している。

 斎藤社長は「ギリギリまで頑張る」と獲得の意思に変わりはないとしながらも、スコットランドへ人を派遣する具体的な予定は「ない」とも話した。
豪快にネット揺らす
 後半1分、0-0の均衡を破ったのはFW渡辺。DFを背負いながらゴール前に陣取ると、FW坂田の縦パスにワントラップから間髪入れずに反転。勢いそのままに右足を振り抜き、豪快にネットを揺らした。

 「(坂田に)落とそうとも思ったけれど、前半にシュートを打てていなかったので、あそこはシュートの意識がありました」と渡辺。その迫力はまさにワールドクラスの一発で、観戦に訪れていた日本代表・岡田監督も「日本人でアレを決めるのはなかなかいない。結果を出してくれれば(代表入りの)可能性もあるよね」とうなった。

 ホームでは4戦連発と勢いが止まらない。次節の川崎戦も得意の舞台。「きょうみたいにいいテンポでパス回しができれば。次も決められるように頑張りたい」と頼もしかった。


新たな守護神・飯倉
 横浜M伝統の堅守にまた新たな顔が加わった。守護神・榎本に代わってゴールマウスを守ったのは、これがJリーグ出場2試合目となる飯倉。2007年10月のデビュー戦以来、557日ぶりの出場で完封の大仕事だ。

 「最初の10分は足元がバタバタした」という飯倉だが、その後はキャリアの浅さを感じさせない堂々とした立ち回り。韓国代表FW李根鎬を狙った再三のクロスにも思い切りのいい飛び出しで対処。丁寧なフィードで攻撃にも貢献した。

 ユース出身の5年目。06年にはJFL熊本へ期限付き移籍し経験を積んだ。だが07年の復帰後も榎本の壁は厚く、2年で出場は1試合。ベンチを温める日々は「長かったといえば長かった」。

 松永GKコーチから先発を言い渡されたのは前日のこと。だが「いつでも出られる準備はしていた」と落ち着いたプレーで応えた。木村監督も「チャンスはいつ来るか分からないが、それをつかむのがプロの選手。悪くなかった」と目を細める。

 目指すGK像ははっきりしている。「ファインセーブひとつでゲームを変えられるのがGK。3-2でも4-3でもいい。負けないGKになりたい」。ジュニアユース時代からあこがれていたという磐田・川口の前で、チームが勝ったことが何よりうれしかった。
260日ぶりの坂田弾
 先制点を挙げたのは3試合ぶりの先発となったFW坂田。前半43分に訪れたカウンターの好機に、FW山瀬功とのワンツーで左サイドを抜け出すと、角度のないところから左足で決めた。
 リーグ戦のゴールは昨年8月のG大阪戦以来、実に260日ぶりだが、相手DFを一瞬にして置き去りにした爆発力は、まさにハマのスピードスターの面目躍如。「風が強く、ゲームがどちらに転ぶか分からないところで点を取れたのはよかった」と振り返った。
 チームが逆転負けしたため表情は最後まで晴れなかったが、「すぐ次があるから」と29日の磐田戦に気持ちを切り替えていた。


とどめ刺す迫力なく
 前半終了間際に先制する理想的な試合展開も、後半にセットプレーから2点を失い、よもやの逆転負け。”大型連戦”の初戦、横浜Mは敵地で痛い星を落とした。
 予兆はあった。MF狩野が練習中に発症した首痛のため、今季初めてメンバーを外れた。日ごろから「特定の選手に頼らない」チームづくりを公言している木村監督だが、昨季終盤の巻き返しを支えた天才パサーの不在は、やはり大きかったと言わざるを得ない。
 「前線でボールが収まらなかった」(木村監督)。抜群のキープ力を誇る狩野のいない前線は、後続の攻め上がりを待つタメをつくれない。人数のそろわないカウンターは、とどめの2点目を奪う迫力に欠けた。
 逆転を許し、1点を追う終盤にはFWハーフナーを投入し、DF金根煥を前線に上げるスクランブル態勢。J1で1、2位の長身が居並ぶ”ツインタワー”が公式戦で初めて実現するも、高い精度のボールを放り込むキッカーがいなければ、それも張り子の虎だ。
 「1点で勝てるとは、やってる選手も監督も思っていない」とは先制点を挙げたFW坂田の弁。攻める気持ちはあった。しかしこの日の横浜Mは、攻めきるには駒も策も足りなかった。


GK榎本(セットプレーから2失点)出るなら出る、出ないなら出ない。たとえ判断を間違ったとしても、つぶしに行くくらい行かなきゃダメだった。

DF中沢 流れの中からの失点じゃない。キッカーがいいところにけっていたし、そこまで気にすることはない。守備の意識は高かった。
得点王に仕事させず
 2戦連続先発出場のDF金根煥が完封勝利に貢献。昨季のリーグ得点王FWマルキーニョスを前にしても一歩も引かなかった。

 リーグ屈指のブラジル人FWを「以前からテレビで見ていて、うまいとは感じていた」という金。「マルキは右足だけでけるから気をつけろ」というDF中沢からのアドバイスを忠実に守り、ペナルティーエリアへの侵入を許さなかった。

 同世代で同じ韓国人の左DF朴柱昊との対戦には、「日本に来てからも連絡を取り合っていた。こうして日本で一緒にプレーできてうれしい」と笑顔を見せていた。


冷静に勝ち点1得る
 リーグ2連覇中の王者・鹿島相手にスコアレスドロー。真っ向勝負を望む指揮官には不満の残る結果でも、敵地で守りきった勝ち点1には数字以上の重みがあった。

 鹿島に中盤を支配され始めた後半、DF中沢は「流れが向こうにあったので、攻めなくていいと声を掛けた」。あえて最終ラインを下げることで最後の一線を割らせず、同44分のFWマルキーニョスのヘッドに肝を冷やしながらも、90分をゼロで守りきった。

 若いイレブンに「大人の戦い方」をさせたのは、第4節の新潟戦で味わった苦い経験だった。同点の後半ロスタイムに勝ちを焦って攻め急いだ結果、カウンターから失点。貴重な勝ち点1を手放した悪夢を、繰り返すことはなかった。

 前節の初勝利から続く流れをいい形でつなぐ、2戦連続の無失点。「ゼロで抑えるのが最低限の仕事だから」(GK榎本)。伝統の堅守に復調の兆しがみえたのは、立ち上がりでつまずいた選手にとって大きな自信になる。

 「引き分け狙いのサッカーをしていないので、結果には不満」。試合後、ただ一人木村監督の表情は晴れないが、今の横浜Mは王者でも何でもない。一段飛ばしで高みを目指しても足を踏み外すだけ。「一つずつ階段を上っていかないと」。中沢はそう言い残して、次の試合に目を向けた。


選手のコメント
DF中沢 (ボールを)回され始めた時点で鹿島のリズム。慌ててバタバタ攻めなかったのがよかった。意思統一がされていた。

DF松田 DF的にはラインが低かったのが課題。もっと攻撃を助けてあげないと。(次の名古屋戦は)今度こそアウェーでたたきたい。

FW渡辺 自分としては負けなかったのが大事。ただ、チャンスにはしっかり決めないと。(大迫との新人FW対決に)ルーキーには負けたくない。
渡辺、初ヒーローに笑顔得点王争い首位浮上
 スーパールーキーFW渡辺が、FW山瀬功に負けじと2得点で初勝利に貢献。これで通算4得点とし、得点王争いでもリーグ首位に立った。

 前半2分は国見高、早大時代からの先輩、MF兵藤がゴール前で落としたところを豪快な一発。同21分の2点目は、元日本代表DF宮本を左手一本で押し込みながら、GKの頭上をループで抜く技ありのゴールだった。硬軟さまざまな得点パターンを持つのが、ゴール量産の秘(ひ)訣(けつ)だ。

 開始3分でプロ初得点を挙げた開幕戦以来、リーグ戦のホームゲーム3戦すべてでゴールを決める勝負強さ。だがこれまでは勝ち星につながらなかった。それだけに初めてのヒーローインタビューに破顔一笑。「(プロ初勝利まで)7戦? 長かった。きょうは何が何でも勝ちたかったので自分で決められてうれしい」と喜んだ。


「存在」示したエース
 FW山瀬功がボールを持つたび、桜吹雪舞う快晴のスタジアムに、にわかにゴールの香りが漂い始める。立ちはだかるものすべてを吹き飛ばすようなドリブル。後には鬱憤(うっぷん)も停滞感もない。残ったのは、横浜Mに訪れた1カ月遅れの「春」だった。

 1点リードの前半18分。ハーフウエーすぎでFW狩野のパスを受けると、一直線にゴールに向けて走りだす。相手DFは瞬時に置き去り。勢いそのまま右足を振り抜き、神戸ゴールを撃ち抜いた「イメージ通り」の一撃。後半3分にもダメ押しの4点目を決め、3得点しながら追いつかれた柏戦の悪夢を一掃した。

 今季の公式戦6戦。「ボール保持はできていても、相手が守る周りでボールを動かしていた。シュート数は多くても、ロングが多かった。崩しきる形はなかった」。いくら「内容はいい」と繰り返しても、勝てないのには理由があったのだ。

 ひたすらゴールだけを目指す。それが背番号10のスタイル。特定の選手への依存を嫌い、チーム戦術に従うことを求める指揮官とは時にぶつかったが、それでも山瀬功はぶれない。初勝利の後には木村監督も「一人で突破できる彼の力は重要だと思った」と認めた。

 敵も味方も、誰もが認める山瀬功の「怖さ」。思慮深いエースは「きょうだけですべてを判断するのは早い」と慎重な姿勢を崩さないが、自らの存在意義を証明してみせた2得点だった。
内容圧倒も遠いゴール
 「また勝てませんでした」-。0-1で敗れた試合後、木村監督は悔しさを押し殺すように自嘲(じちょう)気味に切り出した。開幕から公式戦5戦勝ちなしは1996年以来の泥沼。横浜Mが勝てない。

 「今季一番の出来。昨年暮れに浦和に6-1で勝ったときと同じくらい」。指揮官の言葉に偽りはなかった。放ったシュートは今季最多の22本。浦和の選手を自陣ゴール前にくぎ付けにした内容は、圧倒的だった。

 しかし最後まで1点が遠い。後半30分からはDF金根煥をFWに上げ、2バックの超攻撃的布陣でゴールに迫ったが、同36分のMF丁東浩、1分後のDF松田のシュートはいずれも枠をとらえながら、相手GK山岸の好セーブに阻まれた。

 この状況でも「腐るか腐らないかで、この後の結果は変わってくる」とバラバラになりかねないチームを必死でつなぎ止める松田。しかし勝利という薬がこれ以上遅れれば、若いチームにとって致命傷にもなりかねない。

 たった1本のPKで勝利をさらった浦和・フィンケ監督の言葉がうらめしい。「今はスタイルを変え、発展している段階。ミスは仕方ないが、この勝利が大きな自信になる」
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